備えあれば災い(わざわい)なし

自然災害や日常生活に潜むさまざまなリスクへの備えについて考えます

記録的短時間大雨情報が発表されたら、どう行動すればよいか

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最近、気象台から「記録的短時間大雨情報」がたびたび発表されます。先日の平成30年7月豪雨でも各地で発表され、西日本の広範囲で浸水被害や土砂災害が発生しています。

ところで、この記録的短時間大雨情報ってどんな情報で、発表されたらどうすればよいのでしょうか?

今日は、記録的短時間大雨情報について考えてみます。

 

 

記録的短時間大雨情報って何?

 

記録的短時間大雨情報とは、どのような情報なのか。

気象庁によれば、次のような情報です。

数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を、観測したり解析したりしたときに、各地の気象台が発表します。その基準は、1時間雨量歴代1位または2位の記録を参考に、概ね府県予報区ごとに決めています。この情報は、大雨警報発表中に、現在の降雨がその地域にとって土砂災害や浸水害、中小河川の洪水害の発生につながるような、稀にしか観測しない雨量であることをお知らせするために発表するもので、大雨を観測した観測点名や市町村等を明記しています。

出典:気象庁|記録的短時間大雨情報の解説

 

簡単にいうと、大雨警報が発表されているときに、数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を観測すると各気象台から発表される情報です。地域ごとに発表基準があるようですが、概ね1時間あたり降水量100mmの大雨が降ると発表されます。

以前はこのような大雨の情報はありませんでした。夏の夕方にドバっと雨が降ってくると「夕立(ゆうだち)」と言って、近所の軒先に避難してやり過ごしたものですが、それらの中には記録的短時間大雨情報に匹敵するくらいの雨もあったのかもしれませんね。

最近では気象観測技術も向上し、全国の降雨状況もレーダー雨量計でリアルに観測しているので、確度の高い情報として発表できるんです。テレビの天気予報で「では雨雲の様子を見てみましょう」といって出てくるレーダー画面です。

私も、災害関係の仕事に関わった経験がありますが、100mm/時間の大雨が2~3時間ほど継続して降ると、洪水や土砂災害が発生する可能性がかなり高まりますので警戒が必要です。

 

100mm/時間の大雨ってどんなの?

 

記録的短時間大雨情報が発表されたということは、その地域内で約100mm/時間の大雨が降ったということです。

気象庁によれば、雨量観測所は国内約1300箇所に設置されており、観測網の密度は約17km(=17km四方の正方形につき1か所)。東京の山手線の内側の面積が約63km2ですので、そこに雨量観測所が約4箇所設置されているイメージです。

ですので、記録的短時間大雨情報が発表された地域内のいずれかの雨量観測所で約100mm/時間の大雨を観測したことになり、その地域内すべてに約100mm/時間の大雨が降ったわけではありません。

例えば、車を運転していてこの大雨に遭遇した場合、ワイパーはまるで効果がありません。フロントガラスに滝のように雨粒が流れ落ち、視界はゼロ。ハザードランプを点けて道路端に駐車せざるを得ないような極めて危険な状況といえます。

 

記録的短時間大雨情報が発表されたらどうするの?

 

最近では、スマホのアプリにも気象情報を取り扱うものがたくさんあります。記録的短時間大雨情報の発表やレーダー雨量の情報を手軽に確認できますよ。私も、降雨が気になったときにはスマホで気象庁のホームページをさっと開いて確認しています。

私の確認方法は、気象庁ホームページから"雨の様子(雨雲の動き)"を開き、レーダー雨量の画面で自分が住んでいる地域を見て、雨域(雨の降っているエリア)をチェック、次にその中でも紫色や赤色で示された雨の強いところをチェック、最後に雨域の移動方向のチェック、この3つのチェックで雨の状況を見ています。この紫色や赤色のエリアは要注意です。また、こうした強い雨域が同じ場所にしばらく動かずにいるときは洪水や土砂災害のおそれがあります。鬼怒川の堤防決壊や九州北部豪雨など、最近の集中豪雨による被害はいつもこのような雨の降り方が続いたことによるものです。

これは私の経験から言えることですが、記録的短時間大雨情報が発表されたとしても、雨の継続時間が1時間程度であれば大きな災害は発生しません。心配されるのは、都市部における道路の冠水やアンダーパス部の浸水などです。ただし、すでにその前の降雨あるいは地震によって地盤が緩んでいる場合などには、土砂災害が発生するおそれもあります。一方、100mm/時間の大雨が2~3時間継続すると状況は一変します。洪水や土砂災害が発生する危険性が極めて高くなります。

こういう状況になったら、増水した河川や用水路、道路の斜面や崖には近づかないでください。まずは不要不急の外出を控えることです。さらに、お住まいの自治体から避難に関する情報(避難勧告、避難指示など)が出されたら、安全な避難経路で、安全な避難所へ避難してください。

避難のタイミングによっては、かえって危険な状況に陥ることも想定されます。夜間やすでに浸水が始まっている状況などでは、避難の途中で被災するケースもあります。日頃から、避難経路と避難場所を確認し、どういう方法で避難すればよいのかをご家族で話し合っておくことが重要です。 

 

ではまた。