備えあれば災い(わざわい)なし

自然災害や日常生活に潜むさまざまなリスクへの備えについて考えます

災害時、スマホがだめでも公衆電話は使えます

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地震など災害が発生すると、スマホや携帯電話がつながりにくい状況になります。

これは、携帯各社の基地局が被災したりして、被災地への通信回線が制限されるためです。では、こうしたときに私たちはどうやって家族や友人と連絡をとればよいのでしょうか?

今日は、災害時の連絡手段について考えてみます。

 

 

災害時にはスマホや携帯電話が繋がりにくい

 

地震などの災害に遭遇してしまった場合、家族や親せき、友人などと「自分は大丈夫だよ、そっちはどう? 今どこにいるの?」と電話で安否確認することがあると思います。声を聞くと安心できますよね。でも、実は電話が繋がらないことがあるんです。

熊本地震(2016年4月)では、熊本県益城町(ましきまち)と西原村で震度7を観測し、熊本県を中心に家屋倒壊や道路の損壊、斜面崩壊など人的・物的被害が各所で発生しました。

このとき、携帯電話回線がどういう状況になったか。

内閣府によれば、本震発生直後の4月16日から17日にかけて、

・NTTドコモ:82局が停波(熊本県78局、大分県4局)

・KDDI:69局が停波(熊本県66局、大分県3局)

・ソフトバンク:199局が停波(熊本県185局、大分県14局)

出典:内閣府ホームページ(熊本県熊本地方を震源とする地震に係る被害状況等について : 防災情報のページ - 内閣府

となり、熊本県熊本市・阿蘇市、大分県日田市など広範囲にわたり一部地域で携帯電話が使用不可となりました。

地震による強い揺れのために携帯各社の基地局が被災して伝送路が絶たれたことや、停電により基地局のバッテリーが枯渇したことなどが原因のようですが、停波の原因の約3/4は停電だったようです。 

災害時に電話が混み合うと、発信規制や接続規制といった通信制限により、通常の電話は被災地からの発信や被災地への接続は制限されます。大規模災害時には約90%以上の制限が行われることもあります。

こうしたときに、優先的に使える電話回線が「優先電話」です。優先電話はこうした制限を受けずに発信や接続を行うことができます。でも、この優先電話ですが私たちのような一般住民は登録することができません。優先電話の利用には電気通信事業者へ事前の申し込みが必要なのですが、対象は法令で定められる「指定機関」に限られます。

現在、気象・水防・消防・災害救助などに係る機関(気象庁、内閣府 林野庁 国土交通省、総務省 消防庁、都道府県 市町村など)が対象となっています。

 

災害用伝言サービスやメール

 

では、災害時に家族や友人と連絡をとる確実な方法はあるのでしょうか?

一つは、「災害用伝言サービスと「メールです。

総務省も災害時にける連絡手段として、この二つをススメています。

災害時には「災害用伝言サービス」やメールを御活用ください。
地震等の災害発生時には、音声通話が集中し、電話がつながりにくくなります。被災地での緊急を要する電話がスムーズに利用できるよう、不要不急な電話やリダイヤルを控え、電話をかける場合には手短な通話を心がけていただきますようお願いいたします。
あわせて、安否確認等の通信手段としては比較的つながりやすいパケット通信を利用した災害用伝言サービスやメール等を積極的に御活用くださいますようお願いいたします。

出典:総務省ホームページ(総務省|災害時には「災害用伝言サービス」やメールを御活用ください

 

メールは、日常的に使っていますので良しとして、災害用伝言サービスを利用したことがある人は少ないかもしれません。時間のあるときにでも練習しておくといいですよね。

 

公衆電話は優先電話

 

二つめは、意外かもしれませんが「公衆電話です。

実は、すべての公衆電話は災害時優先電話として扱われており、東日本大震災においても有効な通信手段として重要な役割を果たしました。2011年3月11日の東日本全域の公衆電話の通信回数は前日比約10倍を記録しています。

災害時優先電話

公衆電話は、災害等の緊急時において電話が混み合い、通信規制が実施される場合であっても、通信規制の対象外として優先的 に取り扱われます。

通信ビルからの給電

公衆電話は、NTT東日本・NTT西日本の通信ビルから電話回線を通じて電力の供給を受けているため、停電時でも電話をかけ ることができます。

出典:総務省ホームページ(http://www.soumu.go.jp/main_content/000162017.pdf

 

でも、公衆電話はどんどん減っています。全国の公衆電話設置台数は、2001年に約68万台でしたが、2017年には約16万台と約24%まで減ってきています。

こうした中、NTT東日本・NTT西日本では、「特設公衆電話の設置を進めています。これは、災害発生時などにおいて通信手段を確保するために、市町村の避難所が開設されたときに設置される公衆電話で、被災者は無料で使用することができます。

公衆電話の設置場所は、NTT東日本・NTT西日本のホームページで分かりますのでご確認ください。

最近では、公衆電話を見たこともない、使ったこともないという子どもが大多数なのではないでしょうか。それに加え、スマホや携帯電話であれば親の電話番号も登録されていますが、公衆電話では電話番号を打ち込む必要がありますよね。

 

まとめ

 

災害が発生したとき、まず家族や友人との安否確認を行う必要があります。そのときに必要となるのが通信回線です。

スマホや携帯電話などの普及により、生活はとても便利になりましたが、こうした機器もバッテリーが切れたら使えません。ましてや災害時ではなおさらです。

こうしたときに頼りになるのが公衆電話です。市町村において各避難所への配備を進めてもらうとともに、私たち住民も公衆電話の使い方を覚えておくことが大切です。

 

ではまた。