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自然災害や日常生活に潜むさまざまなリスクへの備えについて考えます

落語の枕(マクラ)に学ぶスピーチ術

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私、最近、すっかり落語にハマっておりまして、お気に入りの噺家さんも2~3人います。最初はユーチューブで聞いていたんですが、やはり実物がいいと思い、先日もいそいそと近所の演芸場に行って参りました。

落語も、古典落語・新作落語といったジャンルがありますが、私が好きなのは新作落語ですね。自由なネタで観客を笑わせてくれるところが良いですよ。

2017年度下半期のNHK連続テレビ小説では、吉本興業の創業者がモデルとなった「わろてんか」が放映され、寄席経営の苦労や喜び、お客さんの笑いが描かれたのは記憶に新しいところです。

 

 

落語の枕(マクラ)とは

 

ところで、落語の枕(マクラ)ってご存知ですか? いわゆる落語のイントロにあたる部分です。

落語の基本構成は、マクラ本題落ち、この3パートです。まずはマクラで雰囲気をつくり、本題で笑わせて、落ちで締めます。

このマクラですが、落語ではとても大事な役割を担っているんです。

寄席では次々と芸人さんが入れ替わり登場します。前に登場した芸人さんのイメージを断ち切り、観客の意識を落語に集中させるための時間帯です。いきなり本題に入るのではなく、まずはこのマクラで自己紹介をしたり、ちょっとした小話で観客を笑わせて雰囲気づくりをします。そして、これから始まる本題への導線や、最後の落ちへ向けた伏線を張ったりするなど、とても大事なパートです。

演目によっては、それぞれ使用するマクラは決まっているため、大きな変更はほとんどありませんが、最近では、噺家さんもこのマクラにそれぞれ工夫を凝らしています。それが面白くて落語が好きになり、寄席に通う人も増えているようです。

 

マクラを聞けばスピーチが上手くなる

 

実は、このマクラには仕事やプライベートでも使えるネタや、プレゼンやスピーチにおける聞き手の心をつかむ話し方、”間”の取り方など、とても参考になるものがたくさん隠されています。

話が上手な人は、プレゼンでいきなり本題に入るのではなく、マクラのようなイントロから入ります。

自己紹介、本題につなげるための最近の話題やトピックス、ここにちょっとしたギャグを折りまぜて聴衆の笑いをとり、会場の空気をなごませて、聴衆の関心を自分の方へ向けて場の雰囲気をつくります。

ここまで来たら、プレゼンは半分終わったようなものです。聴衆の意識はすでにプレゼンターに向けられており、「早く話を聞きたいな」「この後どんな話があるのだろう」という心境ではないでしょうか。

話のペースも、イントロではゆっくり入って、本題で徐々にスピードアップして終盤にたたみかけ、落ちでキュッと締める感じですね。

 

自由民主党の小泉進次郎議員は、スピーチが上手なことで有名です。

地方へ演説に行ったときなど、まず、地元の人しか知らないようなローカルな話題やダジャレから入って、あっという間に聴衆の心をつかみます。そして、聴衆やその地域への感謝や賛美の言葉を浴びせかけ、完全に自分の味方につけてしまいます。もうこの段階で演説は成功ですよね。

実は、この小泉議員の圧倒的なプレゼンテーションスキルを支えているのも落語の話術なんです。

 

落語は演説の勉強にもなります。『まくら』から始まって『オチ』で終わる。演説で言えば『つかみ』と『締め』でしょうか。この最初と最後がビシッと決まってないと演説している側も落ち着きが悪いんです。だからか、落語家の皆さんの『まくら』と『オチ』には特に集中して聞いてしまう癖があります。勉強になりますよ。

(引用:小泉進次郎 Official Blog 2010-8-20 落語に学ぶ)

 

私がハマった新作落語

 

私が好きなのは、柳家喬太郎さんの新作落語です。

柳家喬太郎さんと私は年格好も近いため、ウルトラマンやコロッケそばなどの新作落語は、聞いていて懐かしいとともに、思わず吹き出してしまうほど面白いんです。

先にご紹介した小泉進次郎議員が親交のある噺家さんが、実はこの柳家喬太郎さんの師匠である柳家さん喬師匠ですね。

これからも落語をたくさん聞いて、人間に磨きをかけていきたいと思います。

 

ではまた。